目の前が真っ白になると、頭の中も真っ白
北海道に住んでいるみなさん、もちろん冬の間もクルマに乗りますよね?そうだとしたら、ものすごい吹雪の日もあれば、ワイパーをいくら最速で動かしても追いつかないくらいドカ雪が降る日もあるはず。そんなときに運転をしたら視界がまったく効かなくなって、焦った経験はありませんか。それじゃなくても冬は雪で道幅が狭くなります。それにアイスバーンや轍(わだち)にタイヤを取られると、運悪く周りのクルマに接触したり、雪山や歩行者の群れに突っ込んだり……なんてことも。だから冬の運転でいちばん怖いのは、前方が見えなくなってしまうことなのです。
猛吹雪で目の前が真っ白になってしまうと、当然前方のクルマや信号、歩行者などがまったく見えません。いわゆる、ホワイトアウト状態。こんなときに無理にクルマを走らせるのは、超危険!無謀以外の何物でもありません。そのときは一度クルマを降り、周りを見渡してみましょう。場合によっては路肩にクルマを止めて少し様子をみたほうがいいかもしれません。またスマホやラジオなどで気象予報を確認し、吹雪がおさまるまで待つという選択肢も、安全のためには必要でしょうね。
ガラスの氷や雪をすばやく溶かすには?
さて、真冬で気温が氷点下になった朝など、いざクルマに乗ろうとすると前面や側面のガラスに氷が張り付いていることがよくあります。それに日中でもたった数時間置いただけで、氷で目の前が見えなくなることも。仕方なくブラシでガリガリ引っかいても、頑固な氷はなかなか取れてくれません。急いでいるときはイライラしますね。それがようやく取れたとしても、大雪の日ならどんどん積もるのですぐに視界が悪くなってしまいます。またワイパーに硬い雪がへばりつくと、ガラス面をきれいに拭き取ってくれないので、前方が見えなくてストレスになりそう。みなさんもそんな経験はありませんか。そういったイライラをスッと解決してくれるアイテムが、「解氷スプレー」です。
これは、凍っているガラス窓を一瞬で溶かす便利グッズなので、車内にいつも携帯しておきたい必需品のひとつ。またスプレーとは別に、ウォッシャー液の中に雪や氷を溶かしてくれる成分があらかじめ含まれている「解氷撥水ウォッシャー液」という商品もあります。これはいつも通りに車内からウォッシャー液を出す操作とワイパーを動かすスイッチを押すだけでフロントウィンドウ(あるいはリアウィンドウ)の雪や氷を溶かしてくれるので、わざわざ外に出てガラスに吹き付ける手間もありません。気になる方は、一度試してみてはいかがでしょうか。
窓の内側が曇ってしまったら……。
冬の運転でもうひとつ困るのが、窓の内側の曇りです。外気でガラスが冷やされると室内の空気熱を奪いますが、このとき、空気中の水蒸気が水滴に変わって窓を曇らすというわけ。当然ですが、外気温と室内温度の差が激しいほどガラスは曇ります。とくに冬の寒い日は窓を閉め切って暖房を入れるので、さらに曇りやすくなるのです。また窓ガラスが汚れていると、余計に曇りやすくなるとか。日頃からキレイにするように心がけましょう。
さて、窓ガラスが曇ったときはまず、デフロスタースイッチを入れることです。これはウインドウ周辺に除湿された空気を集中して送り込む装置なので、前面や側面ガラスの曇りもすばやく取り除いてくれます。その際、空調を外気導入に切り替えておくと効果的。また、リアウインドウの曇りにはデフォッガー(リアウインドウにプリントされた電熱線)スイッチを使うといいでしょう。またクルマの暖房はエンジンの熱を利用しているので、空調の熱風に除湿機能はありません。そこで窓が曇るときは冬でもエアコンをONにしておけば、ガラスが曇りにくくなります。ただしエアコンのフィルターを長期間交換していなければあまり効果が期待できないそうなので、一度チェックしてみてくださいね。
繰り返しになりますが、窓ガラスの外側の氷や見えなかったり、見えにくい状態で運転したりするのはとても危険なのはいうまでもありません。冬だからこそあせらず、安全な視界を確保したうえで、慎重な運転をするように心がけましょう。