バッテリーの仕組み、知ってます?
エンジンを始動させるほか、ライト、オーディオ機器、エアコン、カーナビ、ワイパーといった電装品へ電力を供給し、各種コンピュータ機器へのバックアップもこなす働き者、バッテリー。車をしっかり走らせ、エンジンを回転させることによって電力を蓄え、それを電装品に送り込んで放電するというサイクルをつねに繰り返しています。ですから、たとえばエンジンを停止しているときやアイドリング状態で電気を使いすぎちゃダメ。電気を使う量が充電量を上回ると充電不足になり、バッテリーが上がるのを早めてしまうのです。
ある日突然、車のエンジンがかからなくなる。キーを回してもセルモーターが回らない。そんな経験、あなたもありませんか。ロードサービスのJAF によれば、バッテリー上がりによる年間の出動要請は80万件。なかでも冬は緊急コールが多く、とくに年末年始だけで3万件も出動するといいます。いやはや、寒い中で待つ人も作業する人も、きっと大変でしょうね。
ふだんの扱い方がリスクを回避する?
バッテリー上がりの原因の多くは、電気の使い過ぎによるもの。たとえば、真夏に室内がキンキンに冷えるほどエアコンを効かせるとか、音楽を大音量でノリノリに鳴らしながら長距離ドライブするとか、停車中にずっとライトをつけっぱなしでいたら、バッテリーはすぐに上がってしまいます。当然ですね。逆に何週間もずっとエンジンをかけないでいるとまったく充電されないので、それもまたよくありません。気づかないうちに自然放電し、バッテリーが上がってしまうのです。つまり、かまい過ぎてもほったらかし状態でもNGという、なんとも気難しい彼女のような存在だったのですね、バッテリーったら。なるほど勉強になります。
ちなみに1日に何度もセルモーターを使用する人、渋滞路を走行することが多い人、本来より容量の小さいバッテリーを取り付けている車なども、バッテリー上がりの可能性大。あなたもそうならないように注意しましょうね。
あなたのバッテリー、まだ大丈夫?
バッテリーの寿命は通常3~4年といわれています。
1. エンジンがかかりにくくなった、またはセルモーターの勢いが弱い
2. アクセルを離すとライトが暗くなる
3. バッテリー液の減りがかなり早い
4. パワーウインドウの開閉が遅くなった
5. クラクションの音が小さくなった
など、電気系の不調に気づいたらそろそろ交換を考えたほうがいいのかも。たとえば真冬にひとりで郊外を走っているときや、高速道路のパーキングエリアでエンジンが始動しなくなったら悲劇!アンハッピーな1 日を過ごしたくなければ、日頃からバッテリーをチェックするクセをつけておきましょう。それがめんどうなら、給油の際にGSのスタッフに見てもらうのもいいですね。
バッテリーが上がったときの最善策は?
まずは近くを通りかかった親切な人に頼んで、充電させてもらう方法がベストです。ただし、あなたかその人がお互いのバッテリー同士をつなぐ道具(ブースターケーブル)を持っていて、しかも配線を間違えない知識があるときに限ります。だから確率的にはちょっと厳しいかも……。それが車の1台も通らないような夜中のいなか道でバッテリーが上がったとしたら、ほぼアウト。JAFに頼むか、自動車保険にロードサービスが付帯していればそれを利用するしかありません。
さて、ようやくバッテリー上がりから復活したといっても安心はできません。それはあくまでも応急処置。バッテリーは1度上がってしまうとまたいつ上がるかわからないため、最低でも30分くらいは車を走らせて充電させる必要があります。その後はなるべく早めに、カーディーラー(販売店)か整備工場に持ち込んで相談されることをおすすめします。バッテリーは元々寒さに弱く、液温が下がるとその能力が極端に低下してしまうのです。車を長く運転しないけれども、ときどきエンジンをかけてアイドリング状態で充電する人がいます。でもこれはほとんど意味がなく、むしろバッテリーの短命化につながるとか。その場合はバッテリーのマイナス端子を外しておくといいそうです。これからもバッテリーとじょうずにつきあいながら、より快適なカーライフがお楽しみください。
心配という方は、当店やHondaCars札幌中央の各販売店までどうぞ気軽にご相談ください。