助手席ならではのマナー&ルールについて
世の中には運転免許証を持っていても、運転にあまり自信がないのか、助手席にばかり座る人がいます。また、クルマは家族の誰かが運転してくれるので「自分は助手席専門!」という、ペーパードライバーも少なくありません。いわゆる、“A級助手席ライセンス保持者”と呼ばれる人たちです。でも、運転はドライバーに大きな負担を強いるもの。ですから気持ちよく、安全に、目的地まで運転を続けてもらうためにも助手席に座る人は、文字通りドライバーの“助手”になるくらいの心遣いが必要なのです。
たとえば親しい友だちや家族が運転者だったとしても、まかせっきりにしてはいけません。たとえば眠くならないような楽しい話を用意しておくとか、ガムやキャンディーを買っておく、飲み物のキャップを取ってあげる、カーナビを操作するなどのちょっとした気配りがほしいですね。もし、はじめから目的地が決まっているなら、行き先の情報やクチコミなど調べておくのも高ポイント。ただし、くれぐれも運転の邪魔をしないように気をつけ、ドライバーが運転に集中できる心地いい環境をつくるようにしましょう。
ルール&マナー1 車内の雰囲気を悪くしないこと
さて、あなたが助手席に座ったとしたら、なにをしてあげるべきでしょう?ひとつは、目的地に着くまで運転者をサポートすることですが、もうひとつは、ドライブそのものが楽しめるような空間づくりをすることです。といってもそれほどむずかしいことではありません。たとえばニオイがそう。タバコや香水もニオイがきついと、運転者はストレスを感じてしまいます。中には汚れるのがイヤで、車内禁煙にしている所有者もいるほど。できるだけ控えて車内をきれいに保ちましょう。また、お菓子や食べ物のカスを落とすとか、飲み物をこぼしたりするなんてもってのほか。キレイ好きの人なら、機嫌が悪くなるかもしれませんね。
ほかにも窓の開け閉めやエアコンの調整も、できればドライバーに確認したほうがいいですね。また助手席に座ったままでボーっと外の景色を眺めているとか、スマホをずっといじったままなのも、あまり感心しません。人にもよりますが、助手席で寝てしまうと気分を害するドライバーもいるので、そのあたりのこともどうぞお忘れなく。
ルール&マナー2 運転には余計な口出しをしない
助手席に座る人の中には、運転に口を出す人が時々います。それが異性とか年下とか、自分よりも運転経験の少ない人にいわれたりすると、ちょっとムッとする人も。たとえば男性ドライバーが運転しているときに、女性から「右折のタイミング、いまでしょ!」とか「ウインカー出すの遅くない?」とか「ちょっ、危ない!急ブレーキやめてよ」「駐車ヘタクソねっ」など、たとえ心で思っても絶対に口に出してはいけません。ええ、確実に嫌われます。おまけに渋滞にハマってイライラしているときに「全然動かないじゃん。来なきゃよかったわ!」なんて思うだけでも、その気持ちはドライバーに伝わるものです。それに道を間違えたときなどは、ドライバーだってかなり気まずいなあと思っているはず。そんなときは文句をいったりせず、落ち着いて、正しいルートを探すお手伝いをしてあげましょう。もしそれですんなり見つかったら、「ああ、この人が横に座っていてもらって良かった」と思ってもらえるかもしれませんから。
ルール&マナー3 上司や年上の人と乗るときの注意点
ところで、あなたが助手席に座る機会は、なにも休日のドライブやショッピング、なにかのイベントに出かけるときだけとは限りません。たとえば社会人だとしたら、仕事で上司が運転するクルマに乗る機会があるはずです。もし主婦だとしても、ほとんどおつきあいのない年上の人が運転するクルマに乗り合わせることもあるでしょう。もし上司や目上の人と2人でクルマに乗った場合の基本ルールは、あなたが助手席に座ること。間違っても後ろの席に座ってゆっくりつくろいではいけません。ええ、確実に怒られます。蛇足ですが、何人かとタクシーに乗る場合、ビジネスシーンでは運転席の後ろが上座。つまり、いちばんエライ人ですね。次が助手席の後ろ、続いて後部座席の真ん中、下手が助手席です。これが親しい友だち同士であれば、助手席が上座で次が運転者の後ろ、次に助手席の後ろ、最後が後部座席の真ん中に変わります。一般常識として覚えておくと、どこかで役立つかもしれませんね。