まずは違反点数と反則金の確認から。
クルマの運転免許を持っている人なら数年に一度、必ずやってくるのが免許更新。その間、違反が何もなければ気にもならないでしょうが、わずかでも違反があったとしたら、ちょっと心配ですね。それにもし違反以外に交通事故などが重なったとしたら、免停まであと何点残っているのかとても気がかりじゃないでしょうか。不安に感じる人もいるでしょう。そこで今回は、自分の違反履歴や現在の違反点数を知る方法をご紹介します。
ご存じのように各交通違反には、その種類と程度によって点数が決められています。違反行為の基礎点数と反則金の額は、免許更新のときにもらう「交通教本」に載っていますし、警視庁のホームページにも記載されています。日頃から確認しておくといいですね。
【警視庁ホームページ】 http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/tensu.html http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/menkyo/torishimari/tetsuzuki/hansoku.html
1年間何もなければ、点数は戻ります。
多くの人は交通違反をすると免許点数は減点されると思っているようですが、実は違って加点方式なんです。違反するたびに累積点数は溜まりますが、1年以上無事故・無違反であればリセットされる仕組み。ただし累積点数が増えすぎると免停や取り消しといった処分を受けるので気をつけてください。さて、その累積点数は過去3年間の違反点数の合計で計算されるのですが、6点の累積で30日、9点で60日、12点で90日がそれぞれ免停となります。さらに15点以上であれば免許取り消し処分を受けてしまうので、くれぐれも注意してください。
反対に2年以上無事故・無違反の人は優良ドライバーとみなされ、優遇措置が受けられます。具体的には、3点以下の軽い違反をした場合、その後3か月間で何もなければ、以前の違反や事故の点数は加算されません。また、最後に違反をしてから1年以上無事故・無違反であれば、それまでの累積や前歴は0に戻ります。この点数制度は少しわかりにくいですが、自分の違反履歴や現在の違反点数を知りたければ、警察庁所管の特別民間法人である「自動車安全運転センター」で調べることができます。また同センターでは必要に応じて、無事故・無違反証明書、運転記録証明書、累積点数等証明書、運転免許経歴証明書の4種類の証明書を交付してくれます。興味のある人はぜひ問い合わせてみてください。
【自動車安全運転センター】 https://www.jsdc.or.jp/
赤や青はわかるけど「白キップ」ってナニ?
「えー、スピード違反?あー、もう……」「ちょっと止めておいただけなのに駐禁なんてついてないっ!」。「いまのが一時停止違反?ちゃんと止まったでしょ?ね?」なんて経験、ありませんか。それはきっと自分の責任なので、しっかり反省して次からしないように心がけてほしいと思います。ところで交通違反を犯すと、警察官から反則キップを渡されますね。これには種類があって、駐停車違反、運転中の携帯電話・スマートフォン使用、30㎞未満の速度超過、追い越し禁止などのように、比較的軽い反則行為に適用される「青キップ」と、無免許運転、酒酔い運転、悪質な速度超過違反など、重大な反則行為に適用される「赤キップ」があります。さらにもうひとつ、最近は「白キップ」と呼ばれるものがあるのを知っていますか。たとえばシートベルトやチャイルドシート等の装着義務違反、乗車用ヘルメット着用義務違反がその対象です。白キップそのものに反則金はありませんが、違反点数1点が加算されます。白キップは軽微ではあるものの、違反は違反。免許証更新時には、「過去5年間で無事故・無違反」という条件が必要なゴールド免許(優良運転者免許証)が取得できなくなります。十分に注意しましょうね。
累積点数0なのになぜブルーの免許証?
違反点数でよく勘違いされるのが、免許証の色との関係です。先ほどふれたように、1年以上無事故・無違反であれば累積点数は0に戻ります。ところが免許の色と有効期間の条件は、特例による点数のリセットとは無関係。これは現在の累積点数ではなく、期間内の違反歴を対象としているからです。なので「1回だけ違反をしたけど、3ヵ月間無事故・無違反だったから次もゴールドに……」とはなりません。ゴールド免許には「5年間無事故・無違反」の条件がありますし、有効期間5年間のブルー免許は「過去5年間で違反点数が3点以下の軽微な違反が1回のみ」という条件がついています。
ちなみに初めて運転免許を取得すると、グリーン免許証が交付されます。これを持てるのは次の更新までの3年間だけ。そう考えると貴重ですね。どうぞ、いつまでも初心を忘れず、安全で慎重な運転を心がけて無事故・無違反を目指しましょう♪