若葉マークを含め、マークは全部で4種類
みなさんも初めてクルマの運転免許証を持つまではせっせと自動車学校に通い、運転技術はもちろん、今まで知らなかった交通ルールや基本的な運転マナーなどをたくさん学んだことでしょう。そうして晴れて、新米ドライバーの仲間入りをしたはずです。その後、自分でクルマを運転して道を走るようになったら、周りに何種類か特定のマーク(正式名称:運転者標識)を付けたクルマが結構走っていることにきっと気づくはずです。若葉マークであれば自分も最初の1年間は付ける義務があるのでおなじみですが、道交法で決められたクルマに付けるマークがほかに3種類あります。あなたはすべて知っていますか。今回はこれらをご紹介しましょう。
高齢化社会を反映して、もみじマークも数多く
マークの中でもっともよく見かけるのが若葉マークですが、もし1年未満のドライバーが表示義務を怠ると、行政処分1点と反則金4,000円が科せられるので、十分注意してくださいね。また、若葉マークに次いで割とよく見かけるのが高齢運転者マークです。クローバー型をしたデザインで、通称もみじマークなどと呼ばれています。以前は1枚の葉っぱを模したデザインでしたが、2011年に現行デザインに変更されたので知らない人も多いかもしれません。ちなみに旧デザインのマークはそのまま使用することができます。このマークは70歳以上の人が対象ですが、表示については努力義務なので、もし警察に停められた場合でも罰則規定はありません。ただし最近は、初歩的な運転ミスによる高齢者の事故が多発しています。また70歳以上の人は免許更新の際に高齢者講習を受けるとか、75歳以上の人であれば同じように認知機能検査を受けることが義務づけられてはいるものの、みなさんがこのマークを付けたクルマを見かけたらそれとなく注意しながら、ドライバーを保護するように努めたいものですね。
身体障害者と聴覚障害者にもそれぞれマークが
次に見かけるのが身体障害者マークでしょうか。よつ葉のクローバーをイメージして作られ、2002年から導入されました。普通自動車の運転者が、肢体不自由であることを理由に運転免許に条件を付された場合、クルマに表示します。これも高齢運転者マークと同様、表示は努力義務なので罰則規定はありません。
4つ目が聴覚障害者マークです。あまり見かけないマークかもしれませんが、普通自動車の運転者が、肢体不自由であることを理由に運転免許に条件を付された場合、クルマに表示します。安全運転と聴覚との重要な関係性から、2007年の道交法改正で導入されました。聴覚に障害のある人は刻一刻と変化する交通状況の認知をすべて視覚で行うため、危険の発見が遅れるおそれがあります。そのため対象者は表示が義務づけられていて、これを怠ると行政処分1点と反則金4,000円が科せられます。
4つのマークを付けたクルマには、やさしい気配りを
近ごろは自動ブレーキや各種センサーを搭載した安全なクルマが多くなりました。それでも最近はわざと「割り込み」や「幅寄せ」をしてくるなど、交通ルールを守らない非常識な人も多いですし、とくにこれらのマークを付けたクルマは、恐い「煽り」の被害にも遭いやすいものです。だからなおこと、マークを付けたクルマを運転中に見かけたら、危険がないように注意し、見守り、温かい目で順番や道を譲ってあげるようにするのも、基本的な運転マナーのひとつですよ。