まずは落ち着いて、解決策を探しましょう。
誰でも一度や二度は経験があるでしょう。クルマを離れるときに、キーを差したままロックしちゃったことが。「あっ、やっちゃった!」と思っても後の祭り。でもそれほど落ち込むことはありません。だって人間だもの。世の中にはそんなウッカリさんが星の数ほどいます。その証拠に、大手ロードサービスの救援依頼内容を見ると、第1位(平成28年の通年/一般道路)がバッテリー上がり、2位がタイヤのパンクやバースト、それに続く3位がキーの閉じ込みというランキングでした。そう聞くと、少し安心できますね。
でも実際にキーを閉じ込めてしまうと、頭の中がパニックになるかもしれません。おまけに時間がなくて急いでいるときや、頼れる同乗者がいないとか、どこに頼んでいいかわからないときはホントに困ります。でもそんなときだからこそ、気持ちを落ち着かせ、トラブル解決の道を探しましょう。
ロードサービスは加入していますか?
次に、ロックがかかってしまったドアを開ける方法についてです。やはりいちばん確実なのは、ロードサービスに頼むことです。「なあんだ、そんな当たり前のこと?」と思う人や、「それはわかっているけど、JAF(日本自動車連盟)とかは入ってないよ……」という人もいるかもしれません。かつてロードサービスといえば、信頼性は高いけれど料金もそれなりのJAFが一般的でした。でも近年は民間のロードサービス会社がいくつか誕生したことや、ロードサービスが無料またはオプションで付けられる自動車保険やクレジットカードが増えてきたため、以前よりもロードサービスが身近になったと思います。もしあなたがJAFに入っていなかったとしても、ほかのロードサービスなら使えるかもしれません。この機会にぜひ確認しておきましょう。ただせっかく加入していても、その連絡先が車内に置いてあるために、電話しようにもわからない……なんてオチがないことを願っています。
合鍵を作ってもらうという方法も有効です。
ロードサービス以外でキーの閉じ込みを解決するには、合鍵屋さんに駆けつけてもらうという方法があります。出張サービスを行っているところなら便利で、もしかしたら有料のロードサービスより低料金であるとか、短時間で来てくれる場合もあるようです。迷ったら一度、連絡してみても良さそうで。また窓ガラスの間に針金とかワイヤーを突っ込んで開けるという方法も、TVドラマなどでたまに見かけます。でもそれはシロウトには難しく、逆にガラスやドア内部を傷つけてしまうおそれがあるので止めておくべきでしょう。
たとえば真夜中の郊外で携帯がつながらず、ロードサービスにも連絡がつかず、合鍵の専門業者も呼べなかったとしたら……、泣きたくなるかもしれません。だからといって、運転席の窓ガラスを割るなんてことはもってのほか。そんなことをしたらクルマがかわいそうです。そのときはすっぱり気持ちを切り替え、クルマを置いて帰るのもひとつの手段です。もしかしたら翌朝、業者に連絡がつくとか、誰かが助けてくれるかもしれませんから。
常日頃から、スペアキーの携帯を忘れずに。
ところで、最近はわざわざキーを取り出さなくてもクルマのドアがロックできて、エンジンをかけることができる便利なスマートキー(またはインテリジェントキー等と呼ばれる)が増えています。でも考えてみると不思議。それがあればキーの閉じ込みなんてなくなりそうなものなのに。結局人間は、スマートキーを使っても本質的になかなかスマートに行動できないということでしょうね。残念です。ちなみにスマートキーは、鍵穴にキーを差しこむことも抜くこともないので、逆にクルマからキーを取り出すのを忘れてしまうのだと分析する人がいます。たとえばマイカーがスマートキーでも、会社の営業車が通常のキーを利用するタイプなら、ウッカリ混同しても仕方がないかもしれません。
最後にキーの閉じ込みを防ぐ方法をお伝えします。ひとつは、ドアは必ずキーでロックすること。もうひとつは、クルマで外出するときは必ずスペアキーを持つクセをつけること。単純ですが、とても有効な方法です。たとえスマートキーを使っている人でも、油断できません。スマートキーは内部の電池が消耗すると作動範囲が狭くなるとか、まったく作動しなくなるからです。ちなみに電池の寿命は約2年だとか。いずれにしても、日頃の習慣やチェックが大事だということですね。以上、参考になればうれしいです。