誰だってクルマの錆はキライですよね?
新車を買ったばかりの頃は、ボディはどこもかしこもピカピカで、小さなスリ傷やヘコミもないことでしょう。それが数年たつうちには少しずつ傷んできて、塗装の輝きなども徐々に失われてきたという経験はないでしょうか。おまけに錆のひとつも発見したらガッカリ。なんだか急に老け込んだような、イヤ~な気分に襲われるかも。クルマを大事にしている人なら、ガッカリ度はハンパないかもしれません。錆はぶつけたりこすったりした箇所から発生することもあれば、気づかないうちに車体の下回りから広がっていくこともあります。しかし考えてみるとクルマはもともと鉄の塊。扱い方が悪ければ錆びてくるのは当たり前。でもだからといって、錆びた状態のまま見て見ぬふりをしていたら、錆は広がるいっぽうです。誰だって自分のクルマがどんどんみすぼらしくなっていくのはイヤなもの。そこで今回はクルマの錆防止に関する基礎知識についてまとめてみました。
錆が発生しやすい地域ってあるの?
まず錆の防止対策の前に、クルマに錆が発生してしまうメカニズムについてお話ししましょう。そもそも鉄は空気中の酸素と結びつきやすく、水に触れるとさらに酸化しやすくなる性質を持っています。ですから海辺に近いところでは、海水に含まれている塩分(塩化マグネシウム)が潮風に乗って運ばれる途中で、雨や霧などの水分とくっついて「塩素イオン」になるので、クルマがなおさら錆びやすくなるのです。鉄はもともと不安定な物質で、酸素や塩などと結びつきやすい性質があります。また日本は高温多湿な気候なので、とくに海風に当たりやすい場所や台風の多い地域に住んでいる人は、要注意!「私のところは海が近くないし、台風もそれほど来ないから安心だわ」なんて思っている北海道のみなさん。じつは積雪の多い地域の人は、もっとクルマが錆びやすい環境にあるのをご存じですか。その原因が融雪剤です。融雪剤には「塩化カルシウム」や「塩化ナトリウム」「塩化マグネシウム」といった塩分が多く含まれていて、それがボディや下回りに付いた傷を錆に変えてしまうからです。
錆が故障の原因になると、車検が通らないことも。
近年、クルマの防錆性能は格段にアップして、錆びにくくなったといわれています。そうはいっても長年屋外駐車していたら紫外線で塗装は傷みやすくなっていますし、クルマに埃や鳥のフンなどが付着したままだとそこから腐食して、錆を大きくしてしまう可能性があります。また走行中の飛び石や長期間の雨などは、やはり錆を招きやすくします。走る環境や距離にもよりますが、車体の下回りなどは見つけにくいだけに錆が進行しやすく、程度がひどくなれば穴が空くこともあります。それにマフラーも錆びやすいため、腐って落ちることも珍しくありません。不具合が起こると車検が通らないことがあるので気をつけてください。ただし、そこまで進行するにはかなりの時間がかかりますから、まずは錆の原因となる汚れや塩分をこまめに洗い流すのがいちばんの防止策です。とくに下回りは忘れずに洗車するようにしましょう。
錆の補修と修理方法。
定期的な洗車と、錆を早期発見して早めにメンテナンスをする。この点はクルマも人間も同じです。もし錆を見つけたとしたら、「大切にしている愛車だもの。錆の処理くらい自分でやるよ」という人も多いと思います。カー用品店やホームセンターでは、そういう人向けのグッズがたくさん揃っています。もし錆が軽度で範囲が狭いなら、サンドペーパーで錆を削り落とした後、塗装して終わるというやり方もあります。錆の場所によってはワイヤーブラシを使うこともできます。また程度に応じて適切な錆補修材を選べば、錆取り作業もラクです。錆が除去しづらい部分や錆を落とし切るのが難しいときは、錆を科学的に防錆物質に転換する「赤錆転換防錆剤」というのが便利です。錆の箇所に部分塗りするだけで、錆の進行を止めてくれます。ほかにも防錆効果のある防錆オイルなどもありますので、じょうずに使い分けたいですね。
傷ができたからといってすぐに対処しなくても大丈夫ですが、錆は広がってしまうと修理に大きなお金がかかる場合があります。早めの処理を心がけましょう。また自分の手に負えない錆ができた場合や時間のない人は、Honda Cars札幌中央ボディサービスまでお気軽にご相談ください。錆やキズのない、ピカピカボディに仕上げますから。